深夜は味を加速する。

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 真夜中の焼きそばが美味い。読んで字のごとく、まさに味をしめてしまえば、きっと僕は近い将来90kgくらいの男になるはずだ。未来のことが見えなくて、「ノーフューチャー!アナーキズム!」とか言ってる間にスキニーパンツすら穿けなくなっちゃうな。

 

 夜中に食べるジャンク的食べ物は、どうして美味いのか。深夜2:00のダブルチーズバーガーとコーラは何故あんなにも美味いのか。きっとこれは、論理で何とかなるような事柄じゃない。「非日常」がどうだ、「背徳感」がどうだ、の話じゃない。なんか分かんないけど、とりあえず美味い。深夜の焼きそばが美味い。

 隣にレモンサワーがあれば完璧だった。ごま油とソースにまみれたゴテゴテの麺に、マヨネーズなんていう油まみれの物をどっちゃり掛けている訳だから、そこにさっぱりとした酒があればなお最高だった。ライムサワーではない。雑に作った酸っぱいレモンサワー。甘みは一切無く、単純に酸っぱいだけの。

 

 最近仲良くしてくださる29歳の友達が僕に言った。『お腹出てきた?』と。最近はと言えば、ビッグシルエットの流行に甘んじる形で体型を隠し通せてきたが、あの日着たTシャツがトレンドと逆を走っていたのが悪かった。身幅は細め。裾丈は若干長め。フィルメランジェ。

 お腹が出てきたようだ。朝飯を食べない僕なのに、朝からそれを言われてしまうが最後、何も言い返せない。「朝飯食い過ぎたんすよ〜」が言えない。「胃下垂なんすよね〜」も言えない。

 ちっちゃい嘘を並べてしまいがちな僕は、「姿勢が悪いんす」とニヤけ面で言った。加減しておへそを突き出す体勢を、1日中続けた。それは15:00にあっさりバレた。「やっぱり腹出てんのかなあ」と言うと、『出てるよ クソだらしないよ』と笑われる。悔しいからランニングでもしようかな、と言おうと思ったが、有言不実行をけなされるだけに終わるのは見えていて、心のうちにとどめた。全く掴めない「頑張ります」とだけ一言残した。

 

 ちょっと、いい加減にしなきゃ。「食いたくもねえ健康食品食って細々長生きするくらいなら、食いたい物食って太く短く生きたほうが幸せだろ」と言ったパンクス臭い大学生の頃の僕をぶっ飛ばしたい。

 「いや、全くその通りなんだけど、食いたい物を食いまくって人生を太く短く終わる前にお前の腹が太くなってんだよいい加減にしろ」と言いたい。ネガティブな意味でのノーフューチャーにはなりたくないので、今日から夜食を止めようと思います。でも美味いんだよなー。深夜のジャンクフード。