巡り巡って朝寝坊と鼻水と眠気。

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 『季節の変わり目は風邪を引きやすいから気をつけなさいよ』と、田舎の漁師町から札幌に出る際に母から何度も言われた。住むところは変わって東京。今日も半袖の小学生がキャーキャー言いながら学校の周りをはしゃぎ走り回っている。

 当の僕はといえば、12℃の世田谷区を半袖のTシャツの上から薄いコートを羽織ってぶらぶら歩いている。靴下と下着のパンツを含めても、片手で数えられる程度の数のものしか身に付けていない。スニーカーを含めれば両手。それでも、親指を折るだけで数え切れる僕の着用物。スプリングハズカム。春が来たと思った。

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 様々な部分が春の色に変わっていった。コンビニの100円コーヒーのカップは、ラブホテルの外に置かれた照明から輝度を一切取り除いたような色をしていた。もしくはさっきの小学生の女の子が履いていたパンツみたいだ。下着ではない。そんな趣味は無いし、パンツを見せてくれるまで仲の良い小学生女子はいない。そもそも犯罪だ。ズボンだ。

 名前だけ聞いたことのある「目黒川」では桜が咲いているらしい。満開だったか6分咲きだったかは覚えていない。北海道に残してきた母や恋人は『まだたまに雪が降ってるよ』とぶうぶう口にした。その文句のせいで、スマートフォンの天気予報にて毎度、東京と北海道札幌の両方を確認するようになった。雪だるまのマークがあれば、馬鹿にしようと思う。

 美人のお姉さんがやる気無さそうに配っているポケットティッシュを貰った。「40分5000円」と書かれていて春。スーパーで得体の知れない「さくら味」のアイスを買って春。フラッと寄ったコーヒー屋さんで、ゆるくて素敵な人に出会って春。

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 春が来た。春眠暁を覚えずとはよく言ったもので、今はとても眠たい。つい1時間前くらいの昼に起きたのに。図書館に行って本を読んだら少し眠ろうと思う。春だ。まぶたが重い。