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ファッションとは、人である。


 強すぎるタイトルが少し恥ずかしい。


https://www.instagram.com/p/BCcny3IzKBA/

 大好きな友達二人と遊んだ日の写真。手前の彼はダウンジャケットにテックパンツを合わせ、ラストは足元にローテクのシューズ。機能機能でガチガチかと思わせつつ、シンプルなスケートシューズを選んでくるあたりはさすがでありニクい演出だと思う。全体の色合わせもモノトーンで正当であり、やっぱりこの人は素敵な服装をする人だ、と思った。

 奥の彼はブラウンの腰丈のコートに、細身のインディゴのデニムを合わせる。靴は黒のサイドゴアのブーツを選んで、全体をシックにまとめた好例。コートの内側にはあたたかみのあるざっくりしたニットを合わせていて、温もり溢れる素敵な恰好だった。たしかダニエルウエリントンの時計を付けていたと思うが、それもしっかりとハマっていて、やはり素敵な恰好としか形容できない。


 手前の彼は趣味としてスケートをする人間だ。横浜に住んでいて、詳しく聞いたことはないが、きっと街をのんびりライドしているんだろうと思う。少しばかりオーリーができるようになった僕を、いつだか心から喜んでくれた。その彼がナイキのZoom All Court CKを履いているのだから、これこそ正当性があると言えたものだ。

 奥の彼は僕に、『俺は女の子にウケる服しか着ないよ』とサラッと言った。冗談8割の言葉だったのだろうとは思うが、それはそれでかなり格好良い。むっつりとして生ぬるいような、『本当はモテたいけど、あんまりそういうの押し出すと良くないから… でもモテたい…』みたいなどっちつかずの人々を一蹴するがごとく、それはもう、キッパリと。僕は、彼のそういうところが好きだ。


 服装には人柄が表れる。こればかり言っているが、本当にそうなのだ。ロックミュージックが好きな人はきっとピアスを開けているはずで、パンクスはその程度がもっと大きくなるだろう。偏見だと言われそうだが、大抵の「意見」というものは偏見からなる。そしてまた、しばしばそれらは正しい。

 高校生の頃、人からの目線を気にしまくって、ただひたすら目立つスニーカーばかり履いていた頃が懐かしくてしょうがない。これも人柄だ。今の僕はと言えば、シンプルにシンプルにただひたすらシンプルなものばかりを追いかけているものだが。もちろん、こだわりこそあれ。

https://www.instagram.com/p/BBoRLjmTKMt/


 その人の考えや好きな物、これまで触れて影響を受けた物たちが、服装に表立って出る。バンプオブチキンが好きな僕の友達は、リックオウエンスのジオバスを嬉しそうに履いていた。ミニマルな服装がよく似合う、男前の彼。この例からも、本当にそういうことなんだと思う。影響してきたものを自分に投影すること。ただの憧れで身に付けている訳では、きっとないのかもしれないけれど。

 僕も影響されたものは多くあって、上のジョージコックスなんかはまさにそれ。モードに合わせるために履いてはいるが、これもきっと僕がパンクを好きなことを表しているように思う。アホみたいにセックスピストルズばかりを聴いた浪人時代を思い出す。友達のスエードのクリーパーシューズを羨ましく思った風の強い秋を思い出す。あの頃僕を影響したジョンライドンやパンクスの友達らがきっと、今も生きているんだろうな。


 ファッションは人。服装にその人が見える。どのように生きてきた人なのかが、服装からふわっと分析できる。だから楽しい。僕はおそらく、「ファッションが好きだ」というよりも多分、「人が好きだ」という方が強いのだと思う。もしくはその2つは、全く同じことを表した言葉なのかもしれないとも思う。ファッションとは、人である。これだ。気に入って何度も言っちゃったなぁ。