ふ菓子みたいな文章。

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 ニットを着て、クロップドのスラックスを穿いて、ニットのドルマン袖やデザインのうるささから白のスニーカーを足元に選んだ。グレーとネイビーは間違い無く合うし、ネイビーとホワイトは間違い無く合うし、グレーとホワイトは間違い無く合うし。全てが正当な色合せ。稲妻のグラフィックを主役に、他のアイテムは慎ましく無地を選ぶ。かと言ってどこにもポイントが無いのはちょっと寂しいから、尾てい骨の辺りに家紋が付いているスラックスを穿いた。

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 フェノメノン、2012年の春夏モデル。一度だけ折り返された「ダブル」の裾のおかげで、その辺の木と同じタイミングで震えてしまう。足から侵入してくる秋風に細々震えてはクシャミまで出てくる。多分僕は風邪を引いたんだと思う。鼻を弄っているうちに、ティッシュが薄いピンク色になった。鼻血なんて何年ぶりだろうか。弄り過ぎたらティッシュが無くなってしまったから、部活の後輩からティッシュを貰って、「つっぺ」をした。これが北海道の言葉だというのは今知った。

 っぺ [名]する物体出入りを防ぐために用いるもの。 (ア) 栓。止血栓(イ) かんぬき(閂)。戸・扉開けられなくするために用いる棒の類。〈中〉

つっぺとは - 北海道方言 Weblio辞書

 

 

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 あったかいアメリカーノを買えば、道端にバシッと落としてはカップを迷彩柄のようにする。たしか4口くらいしか飲んでいなかったと思う。せっかく僕のために丁寧に作ってくださったのに。バリスタのお兄さんから『だっふんだ!?』とリプライが来て、悔しかったけどニヤけた。Twitterのコミュニケーションも悪くない。

 一口かじったカヌレがあまりに甘くて、皮肉で上手いこと人を批判する人みたいだった。「苦い一言」とは逆を向いたベクトルで、苦い思いをしている僕に甘さを以って皮肉してくる。クシャミをしながら甘いカヌレをついばんでいるのも悔しかったから、一気に口に入れた。やっぱり食後には苦いコーヒーが欲しかった。地面を舐める妖怪が一瞬だけ羨ましかった。これは表現が過ぎたな。

 本当に何気ない一日の流れ。服を決めて、コーヒーをこぼして、Twitterにニヤニヤし、妖怪に憧れる一日。何でもない一日だった。白いスニーカーにコーヒーが落ちなくて良かったと思う。迷彩柄のスニーカーはさすがにトゥーマッチで、僕の好みではないのだ。