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靴下に興味が無い僕は、雪駄を手に入れた。

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 雪駄を履くこと。身にしみる暑さを前に、最近手にしたジョージコックスだけでは太刀打ちできず。うだうだ歩くもんだから、また、ラバーのソールなもんだから、地面に擦れて削れて減ってしまうのが怖くて嫌で。でも、雪駄ならいっそ、かえってカカトを擦ってだらしなく歩いた方が様になるから。ズサァズサァと響かせたら最後、がに股にまでなってしまう。きっちり歩けば、カカトにいちいち「パタパタ」とぶつかってくるのも良い。

 一切の装飾が無いデザインだけど、半端な丈のスラックスに合わせることによって、その主張を強めて。鼻緒の黒とマッチしたスラックスの色味が良い感じだ。世間ではスポーツサンダルがどんどんその人気を大きくしているけれど、スノッブな僕はそんなのを履きたくはないのだ。TevaChacoも、Suicokeも格好良いとは思う。スポーツブランドのマークがばっちり乗せられたソックスに合わせている人を何度も見た。それはそれとして格好良いのだろう。きっとオシャレなのだろう。トレンドなのだろう。

 好きなものを語るときに、嫌いなものと対比させて良さを際立たせるのは良くない。特にTevaもchacoも嫌いではないんだけど。ただ、やはり「好きなもの」を語るなら、好きだという気持ちだけを口にすることによってその思いを伝えたり表現したりしたいものだ。『~が好き』と言う方が、『…よりは~が好き』と言うよりも健全だと思う。嫌いなものを出す理由が無い。公式サイトのURLを載せてまで雪駄の良さを語った僕が言えることではないのだが。

 

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 オクラのTシャツと合わせて、「和」のテイストを強める。幾何学という「何でもないもの」を持ってきて、そこに温かみのある雪駄を。その対比が面白いと思う。しかも、ローマ字で「okura」と書かれているこのTシャツにも、少しばかりの和のテイストが含まれているから、全体が「和」としてしっくりハマってくれる。色で言えば、やはりそこはモノトーンで合わせたいところだ。せっかくアクの強い雪駄を履くのであれば、その「アク」を最大まで引き上げて遊ぶのが得策。そうするには、「他の部分を抑える」ということが一番簡単な方法だ。他をモノトーンであまり主張しないように抑え、伝えたい部分を浮き立たせる。ミニマルの考え方。

 友達にこれを5分くらいかけてじっくり説明したら、やっぱり彼は呆れた顔をした。僕の周りには呆れ顔をする人が多い気がする。こうなったら、目尻のシワをどんどん増やしてやろうとすら思えてくる。老後に困ったらいい。目が開かねえって焦ったらいいよ。汗が溜まってそこから変な匂いがしてきたらいい。

 

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 逆に、全体をバチバチ主張させるのも面白いと思う。鯉が泳ぐアロハシャツと、新しく手に入れた雪駄の二枚看板。ここではアロハシャツの性格が強すぎて、しかも雪駄の最小限なデザインのおかげで、主役が「アロハシャツ」の一つとしても考えられる。だから何となく収まって見えるのだろう。ここに総柄のスラックスだとか、真っ赤なパンツを穿けば、何がなんだか全くわからなくなってしまう。主役は2人くらいまででいい。全員がレッドの戦隊モノなんか観たくない。幼稚園の演劇にはうんざりした。運動会でみんな揃って手を繋いでゴールって、もはや「徒競走」の意味が分かっていないのか。そういう感じで。

今年は夏祭りには一切参加していないけれど、気分だけでもと思いこういう格好を。バイト先の店長からは『チンピラみたいだな!』と言われてしまったが。テキ屋の方だったか。友達が急に、Whiteberry「夏祭り」のPVのURLを送ってきた。それしか送られて来なかったけれど、ボイスメッセージにて「うるせえ」と送りつけた。エモーショナルな部分を紙やすりでガリガリ削られた気分だった。うるせえうるせえ。うるせえんだ。

 コンビニに行くにも、どこかへ出かけるにも。どこへ行くにせよ、これから9月の終わりくらいまでは、この雪駄のお世話になろうと思う。『素敵な靴を履くと素敵な場所へ連れて行ってくれる』の言葉を胸に、ただ、ここまで来たら、お祭りには一切近づかないでおこうとも思う。